スマトラの森を再生させろ!

今回の番組の舞台は、インドネシア・スマトラ島のハラパンの森。美しい熱帯雨林ですが、実は伐採が進み、その結果、森林再生が大きな課題となっています。今回の番組は、このハラパンの森の再生計画の概要を紹介しています。最初に出てくるのは、スマトラトラなど希少な動物の住処でもある、美しいハラパンの森。音と映像に癒されます。
しかし、すぐに厳しい現実が紹介されます。それは、この森が大豆の畑やパームオイル目的のヤシの木のプランテーション、材木のための伐採のため、破壊されているという現実です。百年前は6千万ヘクタールだった森が、現在は4000~5000ヘクタールになったそうです。

そこで、イギリスに本部を置く自然保護団体「The Royal Society for the Protection of Birds(以下、RSPB)、鳥類を指標に、その生息環境の保護を目的に活動する国際環境NGOバードライフ・インターナショナル、バードライフ・インターナショナルのインドネシアでのパートナー団体ブルング・インドネシア(Burung Indonesia)、の三団体がこの森の保護活動をおこなうべく協力。インドネシア政府から10万ヘクタールの森を管理する権利を授与されました。

番組の後半では実際の保護活動を紹介。苗床で百万以上の植物の見本が育てられている様子や、先住民族を含む地元住民に森林保護に関する職を与え、森の番人として活躍してもらっている様子などが映し出されます。森も、そこに住む人も、みんなが共存して生きていくための森林再生の取り組みのヒントがたくさん隠されています。ぜひ見てみてください。

執筆:曽我 美穂(Slow Media Works)
http://www.slowmediaworks.net

[関連サイト]
● RSPB(英語)
今回の番組を制作したRSPBのサイトです。
http://www.rspb.org.uk/

● ハラパンの森の再生プロジェクト(日本語)
今回の取り組みを詳しく紹介しているHPです。
http://forestpp.ark-web.jp/template/partnership/partnership_overseas/Indonesia.html