迫る!MRSAの脅威~オランダの養豚場の問題

ecologist_sick_as_a_pig03.jpg皆さんはMRSA菌をご存知ですか? 黄色ブドウ球菌といえば分かりやすいかもしれませんが、MRSAはこの黄色ブドウ球菌が耐性化した病原菌と言えます。このMRSA菌が今、オランダをはじめ、デンマーク、ベルギー、ドイツなどヨーロッパ大陸諸国で広範に広がっているようです。
英国の土壌協会のプレス・リリースによると、オランダの科学者や政府は、この農場動物の新種MRSAは、”集約畜産”で使用される大量の抗生物質のせいだとしている。今回この番組でも、菌が由来する家畜の共通点としてオキシテトラサイクリンの使用が確認されています。
ここで、問題になっているのが「工場式農業」です。以前、GTVの番組でもこの問題について取り上げています(Meatrix~考えよう!食の安全と環境http://www.japangreen.tv/life/#/000097)。
大量生産・大量消費が生み出したこのシステム。リスクを伴うものの多くの農場経営者がこのシステムを採用しています。現状を打開しようと立ち上がり、オーガニックな養豚経営をする人も出てきているようですが、やはり私たち消費者も自分たちの口に入るものがどうやってできて来るのかに対し、もっと責任を持つべきではないでしょうか?持続可能な農業は、私たちの祖先が実践してきたこと。不可能ではないのです。

ecologist_sick_as_a_pig1.jpgオランダと言えば、美しいチューリップと風車のイメージばかりが表に出てきますが、実はこんな問題をかかえていたのです。地球の裏側で起こっているこういった現状を知るのは、とても貴重であると思います。私たち消費者も、もっと食の安全性に目を向け、正しい’食’の選択を迫られているように思います。

【関連URL】
●ヨーロッパ諸国におけるMRSAに関する研究報告
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/epidemic/07062601.htm

●集約畜産と感染症の関係性
http://www.alive-net.net/world-news/wn-kansen/68.html

●MRSAとは(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%B3%E8%80%90%E6%80%A7%E9%BB%84%E8%89%B2%E3%83%96%E3%83%89%E3%82%A6%E7%90%83%E8%8F%8C