温暖化が進んだ理由

気候変動により地球の平均気温が上がるとどんな状況になるのか。この番組は、そんな疑問にとことん答えてくれます。最悪のケースも含め、今世紀の気温上昇がどんな結果をもたらすのか、2100年までのシミュレーションで説明してあるので、未来のシナリオを描きながら、今私たちがすべきことを考えさせてくれます。

 

シミュレーションの基礎となるデータはIPCCの報告書です。この報告書の内容を踏まえ、地球にどんな状況が起こるのか、番組では1度から6度まで、1度上がるごとにどんなことが起こるか、解説しています。簡単にまとめると、下記のような状況が起こるそうです。

2010年までに 1℃の上昇:

深刻な干ばつや氷河が解けたことで北極の動物が絶滅の危機に。

2036年までに2℃の上昇:

海が酸性になり食物連鎖の基盤となる生物が消滅、それを捕食する生物に影響が出る。

2048年まで3 ℃の上昇:

アマゾンの熱帯雨林が雨不足で燃え、世界の二酸化炭素量が増加。

2063年までに4℃の上昇:

メタンハイドレードからメタンが噴出し始め、気温が上昇。

(※メタンハイドレードとは天然ガスの主成分であるメタンが、高圧・低温の海底下や凍土下でシャーベット状に固まったもの)

2078年までに5℃の上昇&2100年までに6℃の上昇:

上記のメタンの噴出により気温がさらに上昇。最悪は2億5100万年前のペルム紀に気温が6度上昇した時のように、生物が9割死滅する可能性も。

 

他の事象も含め、より詳しくは番組を見てください。なお、3度以上の上昇は、これからのエネルギーの使い方次第で抑えられるそうです。ぜひ見て、感じて、考えてください。

執筆:曽我 美穂(Slow Media Works)

http://www.slowmediaworks.net

 

[関連サイト]

IUCN(日本語)

番組で紹介されていた絶滅危惧種の動物のリストを作っている団体です。

http://www.iucn.jp/