「Carbon Nation」予告編

気候変動は、地球規模で取り組むべき重要な課題のひとつですが、これについては、まだ様々な説があり、その存在を信じる人もいれば、そうでない人がいるのも事実。一方で、大気や水など、自然環境を汚染すべきでないのはもちろんのこと、化石燃料に過度に依存するエネルギー体制から脱Carbon Nation」です。この映画では、米軍大佐、大手企業の経営者、政治家、ジャーナリスト、技術者、地方の住民や牧場主など、様々な人々が、それぞれの立場から、気候変動への具体的な解決策を提示しています。たとえば、アラスカのある住民は、地熱エネルギーによって、従来のディーゼル電力のたった1.6%まで、エネルギーコストを軽減。また、テキサス州の牧場主は、日照り続きで荒れた牧場を風力発電所の用地に貸与し、街の活性化につなげました。
国も地域も、必ずしも、画一的な物の見方・考え方をする人々が集まっているわけではなく、多様な思想や信条、ライフスタイルが共存しあうことこそ、健全な姿。むしろ、そうであってもなお、社会全体が向かうべき方向性を広く共有し、それぞれの立場で、具体的な解決策を講じることこそ、これからますます大切なことかもしれません。
この映画は、映画館のほか、コミュニティ上映会などにも貸し出されているそう。草の根レベルでの気候変動に関する課題の共有に、一役買っています。

 

執筆:松岡由希子

 

[関連サイト]
映画「Carbon Nation」の公式ウェブサイト(英語)
「Carbon Nation」の上映スケジュールをはじめ、製作スタッフや撮影エピソードなどが紹介されています。

http://www.carbonnationmovie.com/