水素を使った新技術

cantos_hydrogen_device02.jpg今回のテーマは、水素を使った新しい技術です。その技術とは、オンデマンド型の水素発生器で、バスやトラックなどの大型車の燃料代を10%節約することができ、CO2などの排出量も減らすことができます。

cantos-hydrogen-device01.jpg開発を手がけたのは、イギリスで水素を使った技術を研究しているオイルドラム社。2年半前からオイルドラム社の最高経営責任者のダリー・ワッツ氏が率いるリサーチ&ディベロップメント・プロジェクトのチームのスタッフと2名の研究者が研究を始め、商用化にこぎつけました。

この水素発生器は、通常の車の排気管に取り付けられるのが特徴です。蒸留水から電気分解で大量の水素ガスを発生させ、その水素ガスが車のエンジンの燃焼を助ける仕組みです。これにより燃料時のエネルギーが10%節約でき、燃費もよくなります。この仕組みは長い間知られていましたが、オイルドラム社は、この仕組みを活かし、どんな燃料を使うエンジンにも使え、持ち運びでき、安全な水素の機器を開発したのが画期的な点です。

cantos_hydrogen_device04.jpg環境への負荷を提言するという点でも優れており、この機器を使うことでCO2の排出量を10〜15%削減でき、有害な窒素酸化物(NOX)の排出量も10%削減できる、とのことです。この技術はすでにイギリスやヨーロッパでは一般のトラックやバスで使われており、今後は世界中にパートナーを見つけ、広めていくつもりだとのこと。番組を通じて、経済的にも環境的にも優れた新しい環境技術の可能性を、この目で確かめてください。
【執筆】阿久津 美穂(Slow Media Works)
http://www.slowmediaworks.net

[関連サイト]
● オイルドラム社のHP(英語)
今回番組で紹介した水素発生器を開発したオイルドラム社のHPです。詳しい紹介ビデオもあります。
http://www.save-fuel.co.uk/