カナダ北方林3000キロをカヌーでくだる

frank_wolf_canoe001.jpgユーラシア大陸や北米大陸の高緯度地帯に広がる北方林は、多くの生物にとって貴重な生息地であるのみならず、水の浄化や炭素の貯留にも大きな影響を与えています。カナダでは、現存する北方林のうち25%が残っていますが、林業や水力発電、採掘といった産業活動によって、その保全が脅かされつつあるのも事実です。

frank_wolf_canoe002.jpgカナダの冒険家で映画監督でもあるフランク・ウォルフ(Frank Wolf)氏と、日本人カメラマンのホコヤマ・タク氏は、カナダ最大の北方林が広がる3,100キロの道のりを、カヌーで旅しました。その旅の様子の一部が、動画「Frank canoe across Canada」で紹介されています。

カナダ・マニトバ州南部のウィニペグからオンタリオ南部までの旅は、ときに過酷。この動画では、マタガミ川での移動の様子が撮影されています。4つのダムが建設されているマタガミ川は、電力需要によって水流が大幅に変動するため、水上の移動に危険を伴います。そこで、彼らは、カヌーを引きながら、21キロにも及ぶ未舗装のでこぼこ道を歩かなければなりませんでした。そして、この道中、さらなるアクシデントが発生。出発から2キロの地点で、タイヤがパンクしてしまったのです。下着やタオル、シャツなどをタイヤに詰めるという”応急措置”を施しながら、彼らは果敢に前進し続け、無事、目的地までたどり着くことができました。

彼らの一連の旅は、ドキュメンタリー映画「Borealis」としてまとめられました。ときにユーモアを交えながら、厳しい冒険を通じて、自然の雄大さを伝えている点が評価され、2009年の「Vancouver International Mountain Film Festival」で「ベストカナダ映画」にも選ばれています。こちらの動画で二人の”珍道中”の様子を楽しみながら、カナダの自然の素晴らしさを感じてみてください。

執筆:松岡由希子

[関連サイト]
ドキュメンタリー映画「Borealis」の公式ウェブサイト(英語)
フランク・ウォルフ氏とホコヤマ・タク氏のカナダ北方林地帯をめぐる旅をまとめたドキュメンタリー映画「Borealis」について紹介されています。
http://www.borealis-movie.com/