「人」を育てる環境プログラム

clp_01.jpg「Think Globally, Act Locally(地球規模で考え、地域に根ざして行動する)」。環境保護においては、個別の課題に対して現地レベルできめ細かく継続的に取り組む必要がある一方、それぞれの取り組みを地球全体で連携させ合うことが理想です。そして、これを実践しているのが国際環境保全団体「Conservation Leadership Programme(CLP)」。4つの環境保護団体から成り、環境保護に取り組む次世代リーダーの育成・支援に取り組んできました。
clp_02.jpgCLPの設立25周年を記念して製作されたこちらの動画では、過去CLPが支援したケニア・カンボジア・ブラジルの3つの環境保護プロジェクトを採りあげ、プロジェクトリーダーへのインタビューを交えながら、それぞれの成果について紹介しています。CLPでは、表彰制度やトレーニング、メンター制度などにより、環境保護に取り組む次世代のリーダーを発掘・育成。各地が抱える環境問題への解決を積極的にサポートするのみならず、このプロセスを通じて、次世代を担う若者たちに、リーダーシップやコミュニケーションなどのスキルや能力を伸ばす機会を与え、ネットワーキングにより互いの経験やノウハウを共有させることで、さらなる成長を促しているのが大きな特徴です。この動画で紹介されているプロジェクトではいずれも、学術的知識を実際の環境課題に効果的に応用し、絶滅危惧種の保全や地元コミュニティに対する環境教育の実践など、具体的な成果をあげています。また、プロジェクトリーダーたちは、この貴重な経験を通じて、リーダーとしてのスキルや能力を伸ばし、キャリアの幅を広げられたそうです。
clp_03.jpg持続可能な未来を創っていくためには、いま直面している課題に対してひとつひとつアクションしていくことももちろん大切ですが、課題を自ら発見し、解決する能力やスキルを持つ人材が増えていくことも不可欠。この両方を実現しているCLPの取り組みには学ぶべき点が多いと思います。CLPのサポートを通じて自身の成長を実感している彼らの姿をご覧いただき、次世代の人材を育てるために、私たちが取り組むべきことは何か?をちょっと考えてみませんか。

執筆:松岡由希子

[関連サイト]
Conservation Leadership Programmeの公式ウェブサイト(英語)
Conservation Leadership Programmeのこれまでの経緯や過去の受賞プロジェクトについて紹介されています。
http://www.conservationleadershipprogramme.org/