コンロが変えるパキスタンの生活環境

エコで快適な暮らしのための重要な視点の1つ、省エネ。今回の番組は、山々に囲まれたパキスタンの過疎の村で、省エネしつつ家事を快適にする方法が紹介されています。

 

製作しているのは持続可能なエネルギーを広める活動を表彰しているアシュデン賞の事務局。アシュデン賞を受賞したパキスタンのアガ・カーン・プランニング・アンド・ビルディングサービス(AKBSP)の取り組みを紹介しています。

 

では、省エネしながら家事を快適にする方法とは?その答えは、AKBSPの作ったBACIPというプログラムです。これは燃料の効率をよくしたり、家の断熱の機能を高めたり、といった省エネにつながる工夫を実施できる製品のパッケージを売り、導入してもらうプログラム。番組では、煙突付きのコンロを導入したことで燃費がよくなり煙による健康被害が減ったこと、床を断熱することで家全体が温かくなったこと、保温できるタンクを使うようになりお湯を毎回火で沸かさずにすむようになったことなど、その効果を1つの家庭の様子で具体的に紹介しています。番組の後半では、さらに、プログラムを売る時に活躍する伝達人や、省エネに役立つ製品を作る職人の方々などの雇用も生んでいる、という村全体への経済効果も紹介しています。

 

もちろん、温暖化対策として効果も絶大です。番組の最後に紹介されている数字によるとBACIPにより年間10万トンの木が守られ、年間16万トンのCO2が排出されずにすんでいる、とのことです。関連サイトにはさらに詳しい情報が載っているので興味のある方はそちらも読んでみてください。

執筆:曽我 美穂

www.slowmediaworks.net

 

[関連サイト]

  • アシュデン賞(英語)

今回の番組に関するページです。

http://www.ashdenawards.org/winners/akpbsp11