未来を創る「ソーシャルファイナンス」

ソーシャル・ファイナンスとは、
社会的な課題に関連して金融サービスを行なうミッション性
=社会性を有する金融のあり方である(http://www.socialecoo.jp/dictionary/archives/2007/08/05/entry109.html)

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欧州金融市場の中でもドイツのGLSコミュニティ銀行と並びソーシャルバンクのリーダー格である、英国コーポラティブ銀行。1872年設立した組合体制の銀行であるが、その社会的責任を15年前に倫理的方針として明らかにした。この倫理的方針はお客様が選んだという点で革新的と言える。アンケートの結果お客様の問題意識を聞き出し、それを事業の軸に置き、資金の拠出・金融サービスに反映させたのだ。倫理的方針は環境、人権、コミュニティなどの分野で倫理的に問題があるまたは透明性に欠ける企業には投資しない、サービスを提供しない。逆にフェアー・トレード、チャリティ、NGOなどの社会事業などには積極的に協力するというスタンスだ。レポート開示、SRI (社会的責任投資)、エコ商品開発、ネット・バンキングなどは国内・外と共に高い評価を受け、近年数々の賞を受賞している。過去15年間に倫理的方針にそぐわないという理由で70億ポンド程のビジネス提案を拒否している。

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欧州では、金融企業がリードして本格的にCSR事業に取り組み始めている。
金融企業の有り方が根本的に問われ始めていることは確かなようだ。
コーポラティブ銀行は企業としてCSRに真剣に取り組んでいる。教育、コミュニティ・プロジェクトそしてエコ対策でも他企業の模範的存在となっている。 コーポラティブ銀行自体の運営をクリーンエネルギーで自足する努力も注目を浴びている。マンチャスターにあるオフィスビルを7000枚の太陽パネルで覆い、年間にスタッフが飲む90万杯の紅茶分を自足。支店には風力タービンを導入し、本年度は二酸化炭素排出をゼロにする試みに取り組んでいる。

ASEEDJAPANエコ貯金プロジェクト&アリスセンター共催の国際フォーラムにゲストスピーカーとして来日したコーポラティブ銀行の開発マネージャーデイビッド・ダン氏。インタビューの際に会場の熱気から判断すると、日本でも金融革新の波がすぐそこまで来ているようだと嬉しそうに語っていた。
コーポラティブ銀行の過去15年間の実績はソーシャルファイナンスの需要と可能性を示しているだろう。利益だけを求める企業体制の時代は終わり、
社会、人、地球とのつながりを見直す時代が来ている。日本でも消費者、企業、金融機関が共に積極的にそして敏速に取り組んでいく姿勢が必要となってくるだろう。

協力
国際青年環境NGO A SEED JAPAN
http://www.aseed.org/index.html

アリスセンター
http://www.jca.apc.org/alice/

関連webサイト
ラティブ銀行(コーポラティブ・ファイナンス・グループ)
http://www.cfs.co.uk/servlet/Satellite?c=Page&cid=1166431280866&pagename=Corp%2FPage%2FtplCorp&loc=t/

A SEED JAPAN エコ貯金
http://www.aseed.org/ecocho/