車が折り畳める!?

001nsf_citycar001.jpg都市部での自動車利用においては、大気汚染や騒音といった環境問題のほか、駐車スペースの確保は大きな課題となっています。その解決策のひとつとして、これまでにない画期的な自動車が開発されていることをご存知ですか?米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボでは、次世代型電気自動車「City Car」の研究開発に取り組んでいます。

「City Car」の最大の特徴は、折り畳め、積み重ねられること。車体を半分の大きさまで折り畳み、買い物カートのように重ねることができます。これによって、駐車スペースを軽減できます。4つのホイールは横向きに回すことができ、どんなスペースでもフレキシブルに駐車できる仕組みになっています。また、各ホイールには、ステアリング、駆動モータ、サスペンションが組み込まれているので、エンジンを搭載する必要がありません。この点も車体の省スペース化に役立っています。自動車の操作は、従来の自動車と異なり、ハンドルではなく、すべてコンピュータを通じて行います。これによって、内装などのデザインだけでなく、自動車の制御方法そのものも、自由に設計できるようになっています。

001nsf_citycar002.jpgこの研究プロジェクトでは、「City Car」をカーシェアリングサービスに活用しようと考えています。都市部に「City Car」のためのネットワークを構築。ドライバーは、IDカードを機械に通すだけで、いつでもこの自動車を借りることができ、どのステーションでも返却できます。IDカードには、好きな運転モードや音楽再生モードが記録されており、毎回、利用する自動車に自動的にその設定がダウンロードされる仕組み。どの車でも、まるで自分だけの車かのように利用できます。

「City Car」は、様々な科学技術のほか、デザイン、アートといった幅広い分野の知識・スキルを用いて、従来の自動車とはまったく異なる、新しい自動車づくりに取り組んでいます。都市部が抱える駐車スペースの問題を軽減すべく、駐車時における省スペース化を実現する一方で、ドライバーの好みやニーズの多様化に対応し、カスタマイズ性を追求している点も特徴のひとつ。より多くの人々が、環境負荷に配慮しながら、自由で快適なドライブを実現できます。次世代の持続可能な移動手段として、その実用化が待たれますね。

執筆:松岡由希子

[関連サイト]
アメリカ国立科学財団(NSF)の「Green Revolution(グリーン革命)」公式ウェブサイト(英語)アメリカ国立科学財団がまとめた、グリーンエネルギーやスマートグリッドなどをテーマとする動画集です
http://www.nsf.gov/news/special_reports/greenrevolution/

米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボの公式プロジェクトページ(英語)
「City Car」プロジェクトの概要や関連するウェブサイトのリンク集が掲載されています
http://cities.media.mit.edu/projects/citycar.html