14カ国3万キロの旅

水素燃料電池自動車で、世界14カ国、全行程3万キロをドライブする「Mercedes-Benz F-CELL World Drive」は、125日間の旅を無事“完走”し、2011年6月1日、ドイツのシュツットガルトに到着しました。動画「Eco-Trek 17: A Green journey around the world with Eco-Trek」では、これまでの旅をダイジェストで振り返りながら、シュツットガルトでのゴールの様子を伝えています。

「Eco-Trek」では、持続可能な未来づくりに向けた、世界の様々な取り組みを紹介してきました。たとえば、太陽光発電を推進するスペインのバルセロナ、波力の活用を試みているオーストラリア、世界一の風力発電所を建設した中国など、世界各地で、再生可能エネルギーが積極的に取り入れられはじめています。また、「Mercedes-Benz F-CELL World Drive」が証明したとおり、水素燃料電池は、自動車の持続可能化を実現する手段のひとつ。今回の旅の成功は、この分野の本格的な市場展開に向けて、大きな弾みとなりそうです。ただし、現在の課題は、水素燃料スタンドがまだ十分に設置されていないこと。とはいえ、米国の西海岸やドイツ、スカンジナビア諸国、そして日本でも、水素燃料スタンドの設置が徐々に進められているそうです。

一方、この旅では、ファッションや家具、アートなど、身近なものを通じて、持続可能なライフスタイルや環境負荷の軽減をより多くの人々に啓発する、デザイナーやクリエイター、アーティストとの出会いも多くありました。それぞれ、活動内容や専門分野は異なるものの、いずれも持続可能性を追求し、具体的な解決策を示している点は、共通しています。このように、地球で生活する一人ひとりの心に持続可能性の大切さを訴える仕掛けや取り組みも、地球全体を持続可能なものへと変えていくためには、必要なのかもしれません。

「Eco-Trek」が約4ヶ月間にわたって追ってきた「Mercedes-Benz F-CELL World Drive」は、環境負荷を軽減し、持続可能性を追求する時代が、もうすでに始まっているということを、私たちに伝えてくれる、ユニークな世界旅行といえるでしょう。

 

執筆:松岡由希子

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「Eco Trek」の公式ブログ(英語)

「Mercedes-Benz F-CELL World Drive」の旅をレポートするオンライン動画「Eco Trek」のブログです。

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