フェアトレード・ファッションショー

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毎年5月の第2土曜日(2008年は5月10日)は「世界フェアトレード・デー」に指定され、IFAT(国際フェアトレード連盟)に加盟する世界70ヶ国・約350団体のフェアトレード組織と生産者組織が、一斉にフェアトレードをアピールする日。この映像は、環境保護と国際協力に取り組むNGO「グローバル・ビレッジ」と、そこから発展したフェアトレード・ブランド「ピープル・ツリー」の主催で開催された東京・丸ビルでのイベントのうち、毎年人気のあるファッション・ショー に焦点を当てたもの。
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来場者は約800人で立ち見も出るほどの盛況ぶり。モデルやヘアメイクのプロフェッショナルなスタッフが参加し、ショーのレベルは一流コレクションとひけを取らない程。2008年春夏と秋服コレクションがメインに紹介され、一流デザイナーが手がけたオーガニックコットンのTシャツや、ケニアのフェアトレード団体が制作したアクセサリーなどが堂々と披露された。
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フェアトレードはコーヒーやチョコレートなどの定番商品から派生して、今やファッションに話題が集まりつつある。世界的にもフェアトレードのパイオニア・ブランドとして評価の高い日本発「ピープル・ツリー」では、最近一流デザイナーと積極的にコラボを手がけていて、デザイン性の高い商品は流行に敏感な女性にも受け入れられている。映像内でファッション誌「マリ・クレール」の生駒芳子編集長が言うように、ファッション産業自体が人にも地球にも優しいものに転換するまでにはまだ時間がかかりそうだ。しかし今回のフェアトレード・ファッションショーは、ファッションの「新しい時代」や「可能性」を確実に感じさせてくれるものだった。日本で、世界で、自分が毎日着ている服の物語に目を向ける人が増え、フェアトレード・ファッションなどの人にも地球にも優しいファッションが今後も広まっていくことを期待したい。

【執筆】丹羽順子

関連webサイト
ピープル・ツリー
http://www.peopletree.co.jp

世界フェアトレード・デー
http://www.wftday.org