未来に残す代償(パバン・スクデフ)

teeb02_01.jpg私たちの普段の生活を思い浮かべてみてください。朝、水で顔を洗い、ご飯を食べ、服を着て外に出て・・・。毎日、こうした様々な物資の供給、いわゆる「生態系サービス」受けています。しかし、この「生態系サービス」の経済的な価値が私たちの周りに正確に伝わっているでしょうか?この価値がわからないまま開発や乱獲などによって世界各地で生物多様性が損なわれているのが現状です。

teeb02_02.jpgTEEBのレポートは生物多様性を経済的価値に置き換えて、損失の危機に体する具体的な対処方法を政策決定者から一般市民に向けて、発表します。TEEBのこれまでの中間報告では、生物多様性の損失による経済的損失の大きさと生態系サービスをダイレクトに受けている貧困国の人々への深刻なダメージが明らかにされました。こうした課題をCOP10では、最終報告として、解決策を提示することになっています。日本を含めて、世界中に生物多様性を保護する様々な成功事例があります。これらを広範囲に再現すれば、生態系サービスの恩恵を維持しながらも貧困問題を解決することにつなぐことも期待できます。

番組に登場するTEEB研究リーダー、パバン・スクデフ氏は今を生きる私たちに具体的に解決方法の一つを提示しています。さらにCOP10での最終報告書では市民セクションでの解決策も提示されます。COP10の議会の行く末とともに、大いに注目するべきものの一つとなるでしょう。

【関連リンク】
TEEB
http://www.teebweb.org/

TEEB中間報告書(日本語版)
http://www.cbd.int/iyb/doc/prints/teeb-jp.pdf