ソーラーパネル研究〜最新英国レポート

solar_energy02.jpg太陽エネルギー関連の技術は、毎年発展を続けています。でも実際にはどのような技術が研究されているのでしょうか?今回の番組は、イギリスでの最先端の研究を伝えるレポートです。

今回、インタビューに訪れたのはロンドン大学の太陽光パネルの研究室。イギリスでは2020年までにエネルギーの全体の15%を風力、波力、太陽エネルギーなどの自然エネルギ−にすることを目標としており、その中でも、比較的どこでもできる太陽エネルギーの活用は注目を浴びています。しかし、太陽エネルギーは、まだそこまで普及していないのが現実。そのネックの1つが、ソーラーパネルの値段が高いこと。その問題を解決する取り組みをおこなっているのが、番組で訪れた研究所です。ここでは「ソーラーパネルを身近にする」研究がおこなわれています。
solar_energy01.jpg研究内容の一番の特徴は、ソーラーパネルの素材をシリコン以外の別の素材、特殊なプラスチックを使っていることです。これにより安価に大量生産できる可能性があるとのことです。また、このプラスチックは水溶性で、電気インクに変えて、広範囲にプリントすることが可能で、広範囲に大量のソーラーパネルを簡単につけられる(この場合は塗れる)のも大きなメリットだそうです。番組では、研究を担当しているトビー・フレンジ氏が具体的に紹介しているので、詳しくは番組で確かめてください。
solar_energy03.jpg番組の中では、この技術がいつごろ一般に普及するかは明言されていませんが「すでに太陽エネルギーは急激に普及し始めています。でもこのソーラーパネルは価格を大きく下げる可能性があります」とフレンジ氏はコメントしています。また、フレンジ氏は技術の進歩に加え、政府による助成金や税制の変更など、より一般の消費者が購入しやすくする制度の必要性も訴えています。何はともあれ、日々発展している太陽エネルギー技術の現状を知ると、未来に希望が感じられます。まずはこの番組で、最新技術の現状を知ってください。

執筆:阿久津 美穂(Slow Media Works)
http://www.slowmediaworks.net

[関連サイト]
● ロンドン大学(英語)
この研究がおこなわれているロンドン大学のウェブサイトです。
http://www3.imperial.ac.uk/